新聞作り入門<レイアウト実技編>Ⅲレイアウトの方法

Ⅲ レイアウトの方法

 

4 迷わせないための注意事項

  読者に親切な読みやすいレイアウト

 

新聞は面ごとに完結
 新聞は1つの面にいくつかの記事を入れますが、1面ずつが独立していて、原則として1本の記事が次のページに流れ込んでいく編集はしません。ただし見開き面(2面分)を1面として見開き編集することもあります。
 雑誌の場合は1本の記事が何ページにも渡る編集をします。新聞はどの面でも基本組みは同じですが、雑誌の場合は記事ごとに基本組みを変えることがよくあります。3段組みの面もあれば4段組みの面もあるという編集です。

 

縦書きは右開き、右が偶数頁
 縦書きの紙面では、行は常に右から左に進み、ページは必ず右開きです。新聞、雑誌、本どれでも、縦書きの媒体は1ページ目をめくった見開き面は右側が偶数のページ、左側は奇数ページになるように作ります。
 横書きの場合は、左綴じ左開きにして見開き面の左側を偶数ページ、右側を奇数ページにします。

読者を混乱させる、避けたい割りつけ
<左図参照>
①飛び降り
 記事は何か障害物に当たって1段下の右下に流れるのが原則です。ところが、上段の記事が写真やハコモノがあるために行を飛ばして左下に降りてしまったり、1段飛ばして降りてしまうと、すんなりと読み進めません。
②両降り・両流れ
 記事は上段左から下段右に流れます。上段の2カ所から下段に流れたり、下段の2カ所どちらに流れてもおかしくないレイアウトになると読者は混乱します。
③泣き別れ
 記事を下段に流すとき、上段最後の行で改行すると、下段は1字アキで読み始めることになり、上段からの続きの記事に見えません。読者は上段で記事が終わったと思ってしまいます。
④両切れ
 上段が2カ所も段落で終わり、下段に1字アキがあったらどっちの記事から続いているのか――A→Cなのか、A→Dなのか、あるいはB→Cなのか、分からなくなってしまいます。
⑤三段とび
 カコミの中の渡し組みは見出し、写真などを飛び越しながら読ませますが、2カ所以上も飛び越すと読みにくくなります。